作業BGM

作業BGMの重要性について気づき
(この文章は深夜2時過ぎにタイプしている)

作業BGMの重要性について、それが普段の認識よりも遥かに大きいという事を順序だって記述する。忘れた頃に読み返して作業効率を上げなさい。


1.なぜ作業BGMを聞くのか

 聞かなくてもいいのではないか、または映画やレイディオでもいいのではないか?という疑問が存在するが、これらは明確に否定される。以下で外堀を埋めていくことにする。

 まず、聞かなくても良いのではないかという部分についてだが、これは論外である。次項で詳述するが、作業BGMなどは作業に集中するための措置である。受験勉強を思い出して欲しい。望んだわけでもないのに社会のレールのとっかかりを掴むために意味の分からない勉強をさせられる。ストレスの塊と言っても差し支えないような行為を、昭和の体臭が抜けていない体育会系の中年教師やカリスマ気取りの塾講師の言うがままに勉強部屋で音楽もかけずに集中してやらされた。能率や成果などあってない作業で大きく消耗しただろう。つまり何が言いたかったかというと、あらゆる作業には程度により固有のストレスが生じ、かつ楽しくない作業は外乱が加わると気が散って度々中断されるのだ。閑静な住宅街の防音がしっかりした個室で勉強している子はいいが、隣で母親がテレビを見ている居間や、近所のガキどもが叫びまくる公園の近隣では音楽をかけないとかえって環境音が耳に大きく入り込むことになる。国語の文章問題を理解している時に俳句王国など流れてきたら読解どころではない。音楽はこれらの2つの問題、外乱と作業ストレスを同時に緩和する効果を持つ。ほんの少しグレードの良いヘッドフォンをつけて音楽を流していれば小音でも外の音などどこゆく様、ソニーのノイズキャンセリング技術を使えば気分は雪の降りしきる茅葺屋根の下である。集中を途切れさせる作業ストレスも、小気味良い音楽は緩和してくれるだろう。

 次に映画やアニメではどうかという点だが、これについては止はしないが、やはりおすすめしない。一般論として、映像は音楽より次元が一つ多い。すなわち音楽が耳だけで楽しむものであるのに対して、映像は耳と目で楽しむ。作業の種類にもよるが、パソコンで絵を描くにしろワープロに打ち込むにしろ、たいていの作業は視覚を使う。作業能率を上げるために見ているはずなのに、視線は映像の画面に釘付けで手は動かず…と、こういう経験は少なからずしているものと思う。特にいけないのが字幕の映画だ。あれは音だけ聴いても何にも分からないので、常に画面を見続ける必要がある。以前気になってあえて字幕映画を見ながら作業してみたことがあったが、だいたい作業画面に目を戻せるのは5秒に1秒程度で、すぐ映画に目線を戻してしまうので全く作業にならなかった。逆に言えば、日本語吹き替え映画やアニメを音として聞く(つまりBGV)のは問題ないことになる(集中できるかは別問題である)。たとえば私は押井守監督の「イノセンス」やアニメ「天保異聞妖奇士」を時々BGVに使っている。前者などは作業のお供にしすぎてかれこれ50回以上は視聴しているだろうし、後者にしても全30話ほどだが20周はしている。推測だが、これらがBGVとして成立するのもまさにこの「何度も見た」からなのだと思う。つまり、セリフやSEや音楽を聞くだけでシーンが頭に浮かんで、劇中で何が起こっているか認識できる=目を使わずに視聴が完結する状態の作品でなければ、上記の例のような画面と作業を行ったり来たりするはめになってしまい、結果的に効率は落ちるのだ。

 最後にもう一つ、ラジオだ。これは上の2つに比べれば遥かに作業に適していると思う。頼まなくても音楽が流れてくるラジオは、作業の前に何時間もかけてYouTubeで今日の作業BGMの動画を探す手間が省ける。しかし、その「勝手に流れてくる」のが最大の問題だと私は感じる。自分好みの曲が流れている間は良いだろう。控えめなMCのくぐもった声による音楽トークや、交通情報もまぁ良い。だが全く好みでない音楽や、集中を阻害し神経を逆なでさせるようなトークが始まったらどうなる。せっかく安定期に入った集中は途切れ、あなたは恐らくラジオの選曲を変えるだろう。それならまだいいが、ちょっとだけよとSNSでもチェックし始めれば一巻の終わり、今日の進捗はそこで打ち止めとなるだろう。つまり、ラジオの不均一さが問題なのだ(個人の観念です)。


2.どんなBGMがいいのか

 では理想のBGMとは何か、それをこれから要点ごとに説明しよう。
(以下は個人の好みによる解釈であり、一般論ではありません)



・言葉として認識しづらいものであること

 これはBGMの要件としては最も重要かもしれない。曲が日本語で、かつ文章が話し言葉に近いリズムで入っていると耳はかなりの精度で言葉を拾って、曲が流れる都度脳に言葉の信号を送ってくる。書類作成や小説執筆で、頭の中で日本語を組み立てているなかで横から関係ない単語や文章が矢のように飛んできてはたまらない。絵を描くぶんにはそれほど問題にならないが、やはり文章を認識する過程に脳のリソースを割くぶん集中が阻害される気もするので、気になる人は日本語の曲は避けるのがいいかもしれない。
 理想をいえばインスト曲がいいが、英語の曲を聞くのもいいだろう。英語ペラペラのバイリンガルや帰国子女ならいざしらず、大抵の日本人は意識しなければ英語なんかシンセサイザーで作った複雑な音と一緒だ。テンポのいい曲が好みの人にとっては英語のラップ歌詞などが入るとむしろストレス緩和に役立つかもしれない。



・聴いてて気持ちよく、ループして聞くのに適しているもの 

 ここまで偉そうにまくし立てておきながら曖昧で申し訳ないのだが、音楽理論のオの字もない私は抽象的な言葉で伝えるほかない。
 何と言っても肝心要なのは聴いてて気分が良くなることだ。人間は本能的に音楽で快感を覚えるそうなので、誰しも何かしら好みの音楽などがあるものと思う。そのなかで上記の条件に該当する曲を聞いて欲しい。私であればジャズや電子音楽やヒップホップなど、普段から聴いていて快感かどうかだけを尺度に音楽を選んでいるので、目ならぬ耳に適ったものを選んで聴いている。また、この点については私見でしかないが、幾つかの曲をプレイリスト形式で流すよりは一曲を延々ループさせるほうが良いだろう。上に書いたラジオの問題と動揺、より上を求めるなら均一さは欠かせない。お気に入りの曲を複数ランダムやミックスリピートするのがダメとは言わないが、曲の変わり目で意識が現実世界に戻ってしまう可能性がある。ソーセージリンクと千歳飴の違いと言って伝わるか分からないが、そういう話である。さらに、無限ループなのでこの千歳飴は円環をつくっている。




3.さいごに

 最後が少々尻すぼみだったが、理想的な作業BGMの要件についての持論は概ね伝わったものと思いたい。こうして駄文を積み重ねたのは後年の自分のためであるのはもちろんだが、集中する方法について強い執着を持っている人間が居て、一つの最終解といえる持論をもつに至ったことを誰かに知ってもらいたいからでもある。
 人間の器官にスイッチオフはない。寝ている時ですら目は像を視続け耳は音を拾っている。強いて言えば目は瞼を閉じればものを見るのを止めることができる。子供の頃に瞼の裏を見ようとしたことは無いだろうか?どう頑張ってもたいしたものは見えなかったはずだ。目の構造上接触するほど近いものは像が結べないので見ることが出来ないと、後になってから知ったはずだ。しかしそもそも、人間は瞼を下ろしている間ものを見てないのではないか。眠る時に”何も見ていない”状態に入るために、目を閉じるとそもそもものを見る事を辞めてしまうのではないか。幼少の私はそう思った。それが事実かどうか未だに分からないし調べるつもりも無いが、耳に同じような”サイレントモード”があれば、外乱を1次元減らすことができるはずだ。私はその信念で日々作業BGM用の曲をYouTubeで探している。人間の器官と知覚・意識いう難物をいかにコントロールし、自分の望む行動を最大限の効率で行える人間になるか、という言い方をすると大切っぽいでしょう?(そうでもないか)しっちゃかめっちゃかになってしまったが以上だ。
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描画後記161014

お久しぶりです。ついこの前まで汗をかくほど暑かったものが、急に寒くなってきましたが皆様どうお過ごしでしょう。私などはこの文章を打つ手が寒さで震えております。

さて本題ですが、絵を描いたので今回使った技法と各種の気づきをまとめて記録します。
今回描いたのはこれ

ToHeart2より 笹森花梨

<あたらしい技法>
・雲の描き方(背景)
 この背景は画像検索で出した複数の画像を参考にしながら描いたので、部分部分についてモデルがある。雲は巻雲(細かい綿あめのような繊維状の雲がまばらに広がっている)だったものが、細かい繊維の再現ができなかったので微妙な雲になった。しかしこれはこれで使えそうなので描き方を記録しておく。
 雲はまばらさの表現が難しく、ぼかし筆で均一に伸ばすと霧になってしまうから、厚塗り筆で白いインクを置く場所と、ぼかし筆のサイズ選びと使い方が重要。
 この場合雲の流れの方向を意識して描く必要がある。入道雲のような滞留する雲ではないので、上空の風の流れを意識して周囲の”もや”を先に書き込む。インクは真っ白か入射する乱反射光の色で、混色と水分量を50~70程度にして薄い霧状のもやを描く。雲はこの範囲内に書き込むことになるので、実質的なアウトラインだ。次に濃い雲の筋だが、厚塗り筆を使って(混色も水分量も0)雲の進行方向向きに充分細い(細すぎてもだめ)長めの線をひく。雲の背骨を書き込むイメージをもつこと。そしてその背骨に垂直なあばらを無数に書き込む。太さは同じく細めで、あばらどうしの間隔はまばらにするといい。全て垂直ではなく角度をまちまちにするとより”むら”ができるので良い。魚の骨のようなものができたらぼかし筆でぼかすが、ボカシ筆のサイズは骨より一回り(10なら20など)大きい程度におさえる。大きすぎてはいけない。そして筆を雲の進行方向ではない方向に短いストロークで動かす。背骨とあばらを同時にぼかせる向きが望ましい。全体を見ながら筆を動かし、良いムラが残った頃合いで完成とする。薄い雲全般に応用できそうだ。


・肌色
 特に新技法とかいうものではなが、従来の絵と比べると個人的にだいぶ雰囲気が変わった気がしているので色選びのときの心持ちをメモっておく。
 明暗の中央色をベタ塗りして明色と暗色をベタ追加してぼかしツールで色の境界を潰すやりかたは従来と一緒。ただし全体的に肌色が濃い。前まで影で使ってたような色を中央色に設定して、ほんとに光が当たってないハードシェードになってる部分に使ってたような暗い色を通常暗色、普段中央色にしてた色をソフトライトの色に設定した。中央色が濃すぎるかとも思ったが明色も追加するので何だかんだちょうどよくなったし、明色と暗色それぞれ塗る面積が広がったので立体表現に有利になった。というか中央色が均一に広がってる面は殆ど残らない。肌に限らずこれぐらい思い切った色彩設定をこころがげよう。今回で言えば衣服の特に薄ピンクの部分は若干大人しめの塗りになってしまっているので、見直してもいいかもしれない。特に屋外=直射日光がある場所ではハードシェードとハードライトがつくので、より一層思い切った色彩設定でも余程のことがない限りやり過ぎにならないだろう。
 実は今回肌を一回塗り直している。最初にやったのは色が薄くて髪の毛と対比で真っ白に見えてしまったので、発色の良い濃いめの塗りに変えたのだ。ロケーションや季節や時間帯を意識した色彩設定を塗る前に意識する必要性がある。
 加えて言うと塗りの深さ=影をつける場所の多さも今回かなり増えている。直前に厚塗りでリアルな人物画を描いた影響だが、顔の凹凸をかなり細かく入れている。萌え絵でこれは蛇足かと思ったが、全然ありだったので今度からこれでいこう。


・目
 同キャラの目の塗り方がよくらからなかったので、なるべく新しいイラストを参考に塗った。自分の絵に思えないほど綺麗に塗れたのでこの塗り方は今後使っていこうと思う。
 文章で説明してもよく分からないと思うので、レイヤー構造だけメモっておく。

 反射光
 写り込んでいる光の色(今回は鐙色。ベースの色と対になる色が見栄えする)
 下の明るい部分(ベースより明るい色。単色ではなく白とグラデーション)
 基本色(明)
 基本色(暗)

この順である。


<反省点>

・初めから色を塗る予定だったのに線画を漫画風(線が太く、線で立体感を表現する)にして黒で描いた
 まず後者、線画の色を間違えた点についてはレイヤーを不透明度保護モードにして上から色を塗れば色が変えられるのでさほど問題にならなかった。ちなみに色は被写体に合わせて濃い目のセピア。ただのセピアでは薄すぎ、黒では主張が強すぎる。
 つぎに前者だが、前の前のイラストあたりでやったと思うが細くて抑揚のない線画に色を塗るって色彩で立体感を出すほうが絵が豪華に見えるため、初めから天然色で作る予定なら線画は控えめが良いだろう。
 今回描きながら迷ったのが、線画なしで描いてしまおうかという点だ。こういう萌え絵と相性が悪いということも特別無いと思うので、練習のためにやろうかと思ったがせっかく描いた線画が消えるのがもったいないのでやらなかった。が、汎用性から言えば線画無しの技法は習得しておいて損はないのでいつかやろう。

・構図、デザイン
 落書きからの書き拾いなので構図をじっくり吟味する過程がなかったとはいえ素人くさいもっさりした構図で、塗りの意匠も小さく隠れて(むしろ手抜きした背景のほうが主張されて)しまっている。絵の構図については明確な決定メソッドを持っているわけでは無いが、上述の技術とくに人物の塗りのうつくしさを強く主張する絵のほうが上手く見える訳だから、パースとかアングルとかぐんぐん使ってアクティブな絵を心がけましょう。
 内部的な話ですが、Pixivに投稿している割りと気合の入った絵でも殆どが落書き枠から筆が乗って書き始めているので、今後イラスト枠(ファイルディレクトリが異なる)で書き起こすべきだろう。両者の違いは落書き枠が文字通り落書きから始まるのに対してイラスト枠は一枚絵を描くための枠なので手癖で引いた線ではなく構図決定のための吟味工程から始まる点にある。数年前の古い絵を見ると(末端の技術的には劣っていても)構図の選択の努力はなされているようなので、この点の”内部の悪癖”を解消することで見栄えをよくできるものと思う。実際的な技術に関する努力と異なる部分なのであまり気乗りしないが、こういった努力にも思考を割いていく、という決意で今回の反省を終わる。

プロフィール

複素数

Author:複素数
名前:複素数
新都社で『伯方さんと僕』という漫画を連載しています。http://neetsha.jp/inside/comic.php?id=12094
pixiv: http://www.pixiv.net/member.php?id=797664

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