作業に対するアルコールの効果の備忘録

お久しぶりです。
今回も作画作業時の助けになる、または効率を改善する方法に関連しそうな気づきについての備忘録を記していきます。

今回のテーマはアルコールです。が、自分は医者でも薬剤師でもなく学術的な知識は無いので、今回も体感にのみ基づくメモの形式を取らせていただきます。



1.アルコールの概略的効果

 これは特に文字書きに多く聞く話であるが、酒を飲んでいないと作業が出来ないという人が時折いる。自分も「アルコールに作業能率を上げる効果があるのでは?!」などと真に受けて飲みながら作業をしたことがあったが、これは全く逆効果であり、一部の事項をのぞきほぼ阻害要因にしかなり得なかった。
 まず、一般的にアルコールの効果とされている点について確認しよう。アルコールの効果として有名なのは、集中力・注意力の減退、気が大きくなる、運動神経が鈍る、血流の増加などである。


2.作業に対するアルコールのマイナス効果

 一つ目の集中力・注意力の減退は、飲酒運転が事故につながる主要な要因であることから分かる通り飲酒量により非常に強い効果として現れる。前回の作業BGMの重要性で述べたが、集中力や注意力は強すぎると逆に周囲の要因に意識がいってしまい目の前の作業に集中できないという状況を作る。そのため適度に減退する分には良いが、その「適度」に相当する飲酒量などせいぜいシングル1杯分程度(個人の尺度)であろう。それを超えると目の前の物事にすら集中できなくなり、筆のカーソルを目で追い続けることすら出来なくなる。その頃には酩酊状態で、作業どころではなくなっているはずだ。また注意力の減退も塗り忘れや行程とばしを誘発させるので非常にまずい。また、これは絵描きに特有の話だが、立体的な絵を平面に描いたりするのは意外と脳の容量を使う(デッサン専用の回路が脳内にあると考えてもらえると早い)。集中力が減退したり、脳への血流や酸素供給量が減ってこれらの部位が充分に働けなくなると、そもそもまともに絵が描けなくなってしまう。
 三つめの運動神経の鈍化も絵描きにとっては致命的である。絵を描くという行為は手を使う。もちろん小説執筆にも手は使うが、タイピングとドローイングでは根本的に動作が違い、描画行為では常に精細な手の動きを要求される。デジタルツールでは補正で多少であれば何とかなることもあるが、基本は同じで手の動きの繊細さはあればあるだけ良いのだ。飲酒によって手が震える、というとかなりの深酒をイメージするだろうが、震えるまで行かなくとも、その手前の段階でも確実に影響は出てしまう(ちなみにブログ筆者はちょっと飲んだだけでも手が震える)。複雑な制御点を経由する線や、細かい強弱調整を要求される描線を引く時、しらふなら難なく出来るようなものでも酒が入っていると意外と苦戦したりする。
 と、ここまで書けば百害あって一利なしのように思われるが、やはり酒を執筆の友にしている人が一定数居る以上、それに値するプラスも存在する。筆者はアルコールにめっぽう弱いたちなのであまりプラス面に触れる機会が無かったが、下戸でも受けられる範囲の恩恵について体験を思案で補って書き加えておこう


3.作業に対するアルコールのプラス効果

 早い話が1.で紹介したアルコールの効果のうちマイナス要因で触れなかった事項がプラス要因になる訳だが、とにかく順に触れていこう。
 まず二つ目の気が大きくなる点だが、これはつまり羞恥心からの開放を意味する。想像して欲しい。白い人漫画でも夢小説でもSSでも良いが、あなたが普段抱えている劣情を精細なディテールで具体的な形を伴った物語に書き起こしていくのだ(しかもあなたはその点について公にすることに抵抗を感じている)。一度でも体験した事があるなら容易に共感してもらえるだろうが、これは例え一人に部屋で真夜中にやっていたとしても、かなりの羞恥心を感じる。自由で奔放な創作を常識が妨げると言うと偉そうだが、そんな偉そうな物言いの偉大な先達たちもこの悩みには直面していたはずだ。羞恥の他にも良心の呵責や作品を公開することで自分の社会的地位を貶めないだろうか、といった類の不安は気にしだせばいくらでも湧いてくる。これらの種々の不安に効くのがアルコールだ。この効果については太鼓判を押そう。『理性や常識などくそくらえだ。純度100%の欲望に下支えされていない気取った娯楽などしょせん2流以下だ!』などと普段から豪語できる人は酒の力など借りる必要はないかもしれないが、そうでない人はここぞという場面の直前に1杯あおってみるのはどうだろう。(経験則だが、この効果の恩恵を受けている人は文字書きのほうが比率が大きい気がする。まぁ過激な一枚絵より過激なSSのほうが恥ずかしいもんな)
 さて、気分的にはこれで終わりで良い気もするが、もう一つ残っているのでついでに紹介しておこう。この効果については実は今さっき意図せず実践して気づいたのだ。残っている効果は4つ目、血流量の増加である。厳密には血圧の増加と表現すべきかもしれない(医学に明るい方の訂正をいつでも受け付けます)。カフェインやニコチンがそうであるように血管が収縮し、血圧が上がり血が前身を掛け巡る(ただし酸素は内蔵で消費されるので脳への供給量は増えない、ってこの理解で合ってます?)。筆者のつたない理解が正確であれば、唯一ある状況でアルコールは作業者の役に立つだろう。そう、眠いときだ。眠いけど作業のキリをつけたい、終わらせたい時、どうするか。アルコールを取ろう!あなたが眠気を感じる時、脳内では副交感神経が優位になり、血管が弛緩して血圧が下がり、全身がリラックスしていく。そこに酒をぶち込むのだ。上記のようにアルコールの効果は副交感神経の働きを相殺するだろう。ただし飲み過ぎはいけない。深酒をすれば2.で示したようなマイナス効果があたなを襲うだろう。 




 以上が作業に対するアルコールの効果の備忘録である。後で参照して活用…するかは正直怪しいが体系的な理解の助けになれることを望む。





 書いてて思ったけど最後の眠気覚ましって別にアルコールじゃなくてもいいよな。カフェインでもブドウ糖でもニコチンでも同じ効果が得られる。まぁカフェインは自律神経系を乱すしブドウ糖は肝臓に負担がかかるしタバコは肺に悪いので、全部医者に止められてる人は酒に頼るのがいいかもね(よくねーよ)。熾烈な学生時代を経験した身として個人的に評するなら、この手の”気付け”は自慰が一番効く気がする。頭はスッキリするしマイナス効果はないし、幸福になれるし。ただし男性の場合射精後に大脳の活動が停滞する(たぶん射精後に眠くなるあれの事を言っているんだと思う。筆者はそういうダウナー感あんまり来たこと無いのでよくわからないけど)というデータもあるそうなので、まぁその辺の損得勘定をしっかりしたうえでハード作業ライフをエンジョイしてくださいね~
スポンサーサイト

コメント

非公開コメント

プロフィール

複素数

Author:複素数
名前:複素数
新都社で『伯方さんと僕』という漫画を連載しています。http://neetsha.jp/inside/comic.php?id=12094
pixiv: http://www.pixiv.net/member.php?id=797664

FC2カウンター

フリーエリア

バナーリンク

Firefox ブラウザ無料ダウンロード

QRコード

QRコード